この法人は、一般市民、医療機関及び医療従事者に対して、地域社会における小児救急医療に関する支援や啓発普及、

調査、研究、人材育成などに関する事業を行い、保健、医療、社会教育の推進、こどもの健全育成に寄与することを目的として活動しています。

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5.嘔吐 食べ物を吐く場合

子どもの嘔吐の原因はいろいろあります。胃腸の病気やその他の病気の症状で吐くこともありますが、食べ過ぎ・体調不良で胃腸の動きが衰えているとき・咳などで喉が刺激されたとき・気持ち悪いと感じたときなども吐く原因になります。

 

まずは落ち着いて子供の状態を見ましょう

病気が原因かどうかは、子どもの様子を見ているとだいたいわかります。

しかし吐いた直後にはよく状態がわからないこともあります。たとえ食べ過ぎでも、吐くときは気持ちが悪いですし、吐いた物は独特の臭いがしてそれだけでも気分が悪くなります。

 

吐き気がある間は、顔色が少し悪く、不機嫌にもなります。

周囲の大人もあわててしまいがちです。

 

脱水が心配になって、早く水分を飲ませたくなるかもしれません。しかし、嘔吐はすぐにでも処置しないといけない緊急事態ではないので、まずは子どもの体も心も落ち着くようにして、状態を見ましょう。

 

次の嘔吐に備えよう

嘔吐したすぐあとに続けて吐くこともよくあるので、次の嘔吐に備えて整えましょう。

 

  1. ポリ袋を用意するなど次に吐いても対処できるようにしましょう。
  2. 吐いた物を片付けます。嫌な臭いのする物があると、気分はよくなりません。
  3. 口をすすぐとスッキリしますが、まだ水は飲まないようにします。

 

 

 

またこの間は、子どもの気持ちが落ち着くように

優しく言葉かけをしてあげると良いですね。

 

嘔吐時の確認ポイント!

吐いた物が、酸っぱい臭いのする消化された食べ物であれば、たとえ病気で嘔吐したとしてもあわてる必要はありません。

吐く直前まで、ある程度食欲があり、胃はよく動いて消化する力があったという証拠です。

 

すぐには脱水にはならないので、落ち着くのを待ちます。20分~30分経って顔色が普段通りに戻ってきてから、水分を少し飲ませるようにしましょう。

ティースプーン1杯から、様子を見ながら徐々に与えていきます。

 

吐くきっかけがわかっていて、飲んでも吐かないことを確認できたら、食事もできます。

食欲が落ちている場合や嘔吐をくり返す場合は、体調が悪いので、食べることを止めてお腹に負担がかからないようにします。眠ってしまう場合は、ゆっくり寝かせましょう。

 

 

様子を見ようとしても子どもが何か飲みたがる場合は、製氷皿の氷を一つお口に入れてあげましょう。幼児の場合は、ガーゼなどにくるんで口に入れ、染み出してくる水を口にするといいでしょう。

1つの氷で5分ぐらい時間がかかります。

休憩しながら、あと1つか2つ口に入れていると30分ぐらいかかるので、待たせる時間ができます。

嘔吐直後に水分をたくさん飲ませると、その刺激で胃液も混じってもっと大量に吐くこともよくあります。

胃腸を休ませることで改善することもあるので、落ち着いて対処しましょう。